健康診断の血液検査結果が返ってきた
(※2021/06/13に中性脂肪について書かれてなかったのもありましたので少し訂正しました。)
先日、職場での健康診断を受けまして、その血液検査の結果が返って来ました。で、実は血液検査って働き出してから初めて受けまして自分の健康状態ってよく知らなかったんですよね。特に僕はパレオダイエットをしているので(最近は少しサボり気味)、それが血液データにどう影響するのか気になっていたんですよね。と言うことで早速、データをみていきましょう。ちなみに現在の僕の齢は30歳です。一般的にそろそろ健康に気を使話なければいけない年になりました。
こちらが今回のデータです。とりあえず、ほとんどの検査結果が基準値以内で一安心。HDLコレステロールは高値になってますが、HDLは所謂、善玉コレステロールなのでまぁ大丈夫でしょう。
そしてついでなので、ここに書いてある検査項目を調べてしましょう!
AST(GOT)とALT(GPT)
この二つに異常があると主に肝臓疾患の疑いあるそうです。酒飲みの方はよく注意しておく必要のある項目ですね。この二つは、主にアミノ酸の生成に関わる酵素で、心臓や肝臓の他に脾臓や膵臓、腎臓、骨格筋など細胞に多く存在します。ですが特に肝臓に多いらしいです。なので、これに異常値が出た場合は何かしらの病気にかかってることになりますね。
基準値
- AST:13〜32 IU/ℓ
- ALT:6〜30 IU/ℓ
ASLはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの略で別名GOT:グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミラーゼとも言う。これが高値になる主な病気としては急性肝炎、劇症肝炎、心筋梗塞、ショック(大量出血)、慢性肝炎、アルコール性肝炎、筋ジストロフィー、薬剤性肝障害、脂肪肝、溶血、甲状腺障害などがある。
ALTはアラニンアミノトランスフェラーぜの略で別名GPT:グルタミン酸ピルビン酸トランスアミラーゼとも言う。これが高値になる主な廟会としては、急性肝炎、劇症肝炎、ショック、慢性肝炎、脂肪肝、肝硬変、アルコール性肝炎、胆石症、薬剤性肝障害などがある。
どちらも似た異様な病気が多いですが、主にASTとALTの比をみて、それぞれ1より大きいか小さいかで疾患の種類を絞り込むらしいのですが、これはお医者さんの仕事なのでここから先は割愛します。
ちなみに僕は両方とも19なので、AST/ALT比も1なのでなんの問題もありませんでした。一安心と。
ちなみに、IUとはインターナショナルユニットの略でIU/ℓで1リットル中の物質の量を表しています。
γ−GTP
γ−GTP:γ−グルタミントランスペプチダーゼ
基準値
- 男性:10〜50 IU/ℓ
- 女性:9〜32 IU/ℓ
アミノ酸の代謝に関わる胆道系の酵素の一種で、腎臓に最も多いけど、肝臓や胆道系に異常があるとこの数値が高くなるようです。アルコールや薬などで肝細胞が破壊されるとγ~GTPの生産が亢進したり、胆石やがんなどが原因でγ−GTPが血中に流出することで数値が高くなるようです。
つまり、大量のお酒を飲んでいるかはこの値を見ればよくて、実際にアルコール摂取量との強い相関関係が認められているらしいです。アルコール依存症やアルコール性肝炎など禁酒をしなければならい状態だと、お酒を飲んだか飲んでないかがこの検査で一発でわかるわけですねー。
てか、やっぱりと言うかお酒で肝細胞は破壊されるんですね。怖いですねー。しかも、かつては少量のお酒は「百薬の長」と言いましましたが、今では「一杯でも健康に有害!!」ってことが分かってる(R)ので、お酒はほどほどにしないとな!好きだけど!!
LDLコレステロール
LDL-Cの基準値
- 50〜139mg/dℓ
LDLコレステロールすなわちlow-density lipoprotein cholesterol 所謂、悪玉コレステロールですね。日本語に訳すと低比重リポタンパク質コレステロール。取りすぎるとあらゆる生活習慣病のもとになる動脈硬化になりやすくなるやつですね。
そもそもコレステロールって何?
コレステロールは脂肪の一種です。コレステロールは大きく分けて2つあり、肝臓や小腸など自分の体内で作る内因性のものと食事からとる外因性のものがあるそうです。そして、さらにそれぞれ脂肪酸と結びついたエステル型(70%)と脂肪酸とは結合していない遊離型(30%)の2種類に分けられ、これら二つを合わせて総コレステロール(T-C)呼びます。
で、このコレステロール君。よく悪者扱いされがちですが、多すぎると問題なだけで、
- 細胞膜の構成成分
- ステロイドホルモンの合成
- 胆汁の生成
など、本来はしっかりと重要な役割があります。
一般的に総コレステロール値は男性は40歳頃、女性は更年期頃から上昇し、80歳代に入ると低下するそうです。ちなみに今回の検査結果に書いてありませんでした。まだ30歳だから?
ちなみにコレステロールは採血するときの姿勢や季節なんかの影響も受けるようです。立った状態でとると寝ながらとった時よりも5〜10%高くなり、また季節では秋から冬にかけての方が高いようです。
LDLコレステロール/HDLコレステロールは、コレステロールとは呼びますが形態的にはアポ蛋白とくっついてリポ蛋白という状態になっているらしいです。なのでコレステロールとはちょっと違う感じがしますね。ちなみになんでリポ蛋白になるかというと、コレステロール(脂質)の状態だと血液(水)の中をうまく流れないので、リポ蛋白になることで親水性となり流れやすくするためです。
総コレステロールの基準値
- 130〜219mg/dℓ
で、やっと話がLDLコレステロール(悪玉コレステロール)に戻りますが、このLDL-C(LDLコレステロール)君も悪玉と言われていますが、しっかりと役割がございまして、各組織(末梢組織)にコレステロールを供給する運び屋さんとしての大事な任務がございます。
つまり、LDL-C君が少なくなると各組織にコレステロールが届かなくなり、各細胞膜がボロボロになったり、ホルモンが作れなくなったりするわけですねー。
逆に多すぎると、各組織に必要もないコレステロールが溜まりに溜まって、血管が詰まるみたいなことになりますい。なので、LDL-C君は多すぎても少なすぎていかんのですが、現代社会ではついこのLDL-C君が多くなりがちになってしまうので注意しましょーってことです。
中性脂肪(TG)
基準値
- 30〜149mg/dℓ
おデブ数値の一つ中性脂肪です。TGとは、triglycerideの略。ご存知の通り、こいつが高いと生活習慣病になるリスクが高くなります。メタボの診断基準にもなっています。
中性脂肪は基本的に皮下脂肪や内臓脂肪として体内に存在します。また血液中にもリポタンパク質の構成物質として全身に供給されているそうです。 ちなみにリポタンパク質とは、簡単に言うと脂質とタンパク質が組み合わさったものです。脂質自体は水(血液)に溶けることができないので、タンパク質と結合することによって血中を流れることができるわけです。LDLやHDLもリポタンパク質の一つです。
中性脂肪の役割
そんな嫌われ者の中性脂肪ですが、ちゃんとお仕事があります。
- 重要なエネルギー源
- 組織の維持
- 外界からの衝撃の緩和
- 体温維持
など色々な役割があります。実際に、腹筋バキバキで体脂肪率がものすごく低い人よりある程度体脂肪率があった方が健康的なのは事実ですしね。
中性脂肪の変動要因
中性脂肪はいくつかの要因によって変動するらしいです。
①食事:食後30分前後から上昇し、 5時間後にMAXになる
②アルコール:毎日の飲酒習慣があると20mg/dℓほど高くなる
③季節:夏よりも冬の方が高くなりやすい
④年齢:男性だと40歳代、女性だと50〜60歳代が最も高い
⑤性別:女性よりも男性の方が高い(大体10〜20mg/dℓ)
なので、この辺のことも考慮しながら、生活習慣の改善努めるいいかもしれませんね。
HDLコレステロール
基準値
- 40〜99mg/dℓ
HDLコレステロールすなわちHigh-density lipoprotein cholesterol 所謂、善玉コレステロール(以下HDL-C)ですね。日本語に訳すと高比重リポタンパク質コレステロール。さっき述べたLDL-C君と対になる存在ですね。こいつは、LDL-C君とは逆で少なすぎると病気になっちゃう貴重な人材?です。
というのも、このHDL-C君の主な働きは、各組織で余った余分なコレステロールを回収するお掃除屋さんだからです。つまり、こいつが少なすぎると血中の総コレステロール数が減らなくなり血がドロドロしちゃうわけですね。
なので、このHDL-Cの値はなるべく基準値or基準値よりちょい高いくらいならOKです。基準値より低くなりと動脈硬化のリスクが高くなってしまいます。つまり、血管がおじいちゃんになってしまうわけです。かといって、HDL-Cは多ければ多いほどいいというものでもなくて、多すぎると逆に血管の強度が弱くなって脳出血とかのリスクが高くなることが考えられます。
要するに適度がいいという話です。笑
クレアチニン(血清クレアチニン)
基準値
- 男性:0.61〜1.04mg/dℓ
- 女性 : 0.47〜0.79mg/dℓ
クレアチニンは、クレアチンやクレアチンリン酸が、筋肉でエネルギー源として使われた後に残る代謝産物のことです。よくサプリメントでクレアチンが売っていますが、クレアチニンはクレアチンの残りカス的みたいな感じですね。
通常、クレアチンは筋肉等に蓄積・貯蔵され、エネルギーとして使用されるとクレアチニンとなり血液と一緒に腎臓に行き、濾過され尿として排泄されます。しかし、腎障害などで腎機能が低下し濾過や排泄ができなくなると血中のクレアチニンが高くなります。
なので、この値が高いと腎不全などの腎臓の病気を疑われます。しかも、腎臓は予備能力が高い(二つあるから?)ため、この検査の感度はあまり高くないそうです。なので、クレアチニンの検査で高値が出たら、腎機能が半分以下にしか働いていない恐れがあるそうです。怖いですねー。この値には気をつけたいところです。
ただ、筋肉量が多い人やお肉(タンパク質)をよく取る人は高くなる傾向があるそうです。
逆に、クレアチニン値が低値だと筋ジストロフィーや多発性筋炎などの筋肉疾患が疑われるそうです。
ちなみに僕は普段からサプリメントとしてクレアチンを飲んでいたので、「高値が出たらどうしよう…」とちょっとビビっていましたが、ちゃんと正常値でしたので一安心しました。まぁ、ちゃんとクレアチンは普段は筋肉で蓄えられますし、エネルギーとして使ってちゃんとオシッコとして出ればなんの問題もないので、当たり前といえば当たり前ですね。
ちなみに使用してるクレアチンサプリはこれ↓
血糖値(空腹時):BS or BG
基準値
- 正常域:100mg/dℓ未満
- 正常域高値:100〜110mg/dℓ未満
- 境界域:110〜126mg/dℓ未満
- 糖尿病域126mg/dℓ以上
皆さんご存知の通り、血液中の血糖値(ブドウ糖濃度)を調べる検査です。基本的に空腹時(食後10時間以上経った状態)のものを言います。英語ではBS(blood sugar)またはBG(blood glucose)と言います。
で、ご存知の通りこいつが高いと糖尿病ってことになります。糖尿病はあらゆる病気の原因となるので絶対になりたくない病気の一つです。
ちなみに血糖値も低けば低いほどいいってものじゃないのは当たり前で、血糖値が低すぎるといわゆる低血糖って状態になります。要するに脳味噌にエネルギー行ってなくてガス欠状態ってわけです。ですが、普通の健康状態ならまず低血糖になることはないと思うし、なってたら検査する前に低血糖症状が出ますからね。
白血球数(WBC)
基準値
- 男性:3,700〜9,700個/μℓ
- 女性:3,500〜8,200個/μℓ
白血球(WBC:white blood cell )ですね。ご存知、人間の免疫機能を担っている血液の一部です。そのため、風邪などで細菌などが体内に入り炎症が起こると白血球数が増えます。つまり、白血球数が多いと炎症が生じており、なんらかの病気になっている可能性があるということですね。
逆に白血病などなんらかの不調になると白血球数が少なくなります。白血球が少なくなると免疫機能がしっかりと働いてくれなくなり病気にかかりやすくなります。
ちなみに白血球は骨髄で作られ脾臓で破壊されます。そのため、これらの臓器に異常があっても数値に異常が出るそうです。
白血球数は年齢や性別で変わるそうなので、それぞれで基準値が変わります。
- 新生児で1万個/μℓ以上
- 小児・幼児で6,000〜11,000個/μℓ
赤血球数(RBC)
基準値
- 男性:400万〜550万個/μℓ
- 女性:380万〜480万個/μℓ
赤血球(RBC:red blood cell)ですね。赤血球は主に骨髄で作られ肝臓や脾臓で破壊されます。寿命はだいたい4ヶ月ですね。赤血球の主な働きは、主成分であるヘモグロビンによる酸素の運搬と二酸化炭素の回収ですね。
ヘモグロビン量(Hb)
基準値
- 男性:13〜16.9g/dℓ
- 女性:11〜14.6g/dℓ
ご存知の通りヘモグロビン(血色素)は、肺から受け取った酸素を運搬する機能を持っており、赤血球の主成分となります。
ヘモ(ヘム)は鉄、グロビンはタンパク質を表してます。
こいつが少ないといわゆる貧血ってやつになります。逆に多すぎると多血症ってやつになります。多血症ってのは、貧血の逆で赤血球とかが多すぎて血がドロドロになってる状態ですね。というのも当然ですが血管内を通る赤血球なども細胞の1つなので1つ1つ大きさ(体積)があるのでその数が多すぎると血管内が交通渋滞を起こしてしまうわけですな。
ヘマトクリット値
基準値
- 男性:38〜49.5%
- 女性:32〜43%
ヘマトクリット(Ht)は何か物質的なものではなく、血液中の赤血球の割合のことです。なので%で表示されます。ちなみにヘマトは血液で、クリットは遠心分離機のことらしいです。血液を遠視分離機にかけて固形成分と液体成分に分けたことが由来らしいです。
ちなみにこれも、値が低いと貧血で高いと多血症の可能性があるらしいです。というのも、貧血にもいくつか種類があってそれらを見分けるためにこの値を調べるみたいです。下の MCV、MCH、MCHCも同様です。
MCV
基準値
- 男性:85.8〜102fℓ
- 女性:82.2〜100fℓ
MCVは平均赤血球容積の略で赤血球指数の一つです。つまり、赤血球の平均的な大きさを表しています。基準値内だと正球性、高値だと大球性、低値だと小球性と言います。
つまり、数値が高いほど赤血球が大きくて、低いほど小さいと言うことです。赤血球は大きければいい、小さければいいいと言うものでもなくて、大きすぎると血管内(特に毛細血管)をスムーズに流れにくくなったりするし、小さすぎても酸素を上手く運搬できなくなるので、基準値がちょうどいいです。
ちなみにfℓはフェムトリットルは1,000兆分の1のリットルという意味。数字になおすと 10−15 倍。
MCH
基準値
- 男性:29〜35.2pg
- 女性:27.4〜34pg
MCHは平均赤血球ヘモグロビン量の略で赤血球指数の一つです。意味としては、赤血球内のヘモグロビンの平均含有量を示しています。基準値なら正色素性、高値なら高色素性、低値なら低色素性と言います。
ちなみにpg:ピコグラムとは1兆分の1グラムという意味です。数字になおすと10−12倍になります。
MCHC
基準値
- 男性:33.1〜35%
- 女性:32.8〜34.9%
MCHCは平均赤血球ヘモグロビン濃度の略で、これも赤血球指数の一つです。意味としては赤血球容積に対するヘモグロビン量の割合を意味しています。
と調べるとそうなってるんですが、これってMCHとどう違うかイマイチよくわからん。どっちも1つの赤血球に対するヘモグロビンの量の平均な気がするけど。単に質量か割合かで別々に表記した場合ということでしょうかね?
調べが足らずにすみません(汗
血小板数(Plt)
基準値
- 16万〜39万個/μℓ
血小板の値ですね。英語ではplateletと言うらしいです。血小板の主な働きは、血管内についた傷にひっついて固まり(これを凝集塊と言う)、止血を行う。いわば血管内の修理屋さんです。また、セロトニンというホルモンを分泌して血管を収縮させる働きもあるそうです。これにより出血量を抑えてるらしいです。へー。
血小板は赤血球や白血球と同じく骨髄で作られます。寿命はだいたい10日間前後らしいです。血小板の2/3が血管内に流れていて残りは脾臓に貯蔵されているそうです。
高値を示す疾患は多血症や慢性骨髄白血病などある程度は限られているそうですが、低値を示す疾患はかなり広範囲になります。
で、異常値の原因である疾患も怖いのですが、血小板低値の症状も怖いです。血小板が少ないと出血傾向が高くなります。つまり、血が止まりにくくないります。そうすると、ちょっとしたアクシデントで傷が出来やすくなるので、大変です。傷が出来やすいってことは感染症とかにもかかりやすいでしょうね。怖い。
血小板が止血をするのは知っていたけど、セロトニンを分泌するのは知りませんでした。セロトニンといえば、腸や脳内で分泌される幸せホルモンとしても有名ですが、血管の収縮作用もあったんですね。
まとめ・感想
今回は健康診断の血液検査の結果ついでにメモを兼ねて、血液検査の各項目を勉強しました。一応、生理学的なことは学校では一度習ってはいたのですが、ちょいちょい忘れてましたね。やはり復習は大事です。笑
あと、個人的にはCRP値とかの炎症値も見れた嬉しかったんですけどねー。笑
参考文献
基準値はこちらを参考にさせていただきました。一応、ナース用ではありますが、一般の方でも分かりやすいんじゃないでしょうか?自分の血液検査の項目を知りたい方にはお勧めです。ただ、2012年に出版された本なので今では数値が変わっている可能性もありますのでご了承ください。
こちらは漫画ですが、人体の細胞レベルの働きが擬人化されて分かりやすく書かれていて面白いです。ありそうでなかった漫画ですね。アニメ化もされてるのでひょっとしたAmazonプライムで見れかも